じぶんの一歩

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山のぼりと旅。写真たくさん!アルバム日記

【剱岳③】早月尾根に挑め!(剱岳山頂→馬場島)

◆2017年8月5日(土)

山頂は狭くははいけれど、広くもない。
何よりうじゃうじゃ人がいる!
静かな早月を登ってきた私たちにとっては
驚きの人数だった!!!
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休憩をとるたくさんの人の中に紛れて、
うっかり見落としてしまいそうな三角点。
小説「点の記」を思い出しながら
そのすぐ横に腰をおろし、
朝弁当の残りを食べる。イメージ 2
 
「憧れ」の剱岳山頂から見渡す景色。
北アルプスはもちろん、
富士山、南アルプス八ヶ岳・・・
名峰そろい踏み!
たいへんな思いをして登ってきたこともあって、
ことさら美しく輝いて見えた。
イメージ 1
 
立山方面。

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富山湾方面。

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「最高ーーー!」イメージ 3
 
休憩をとっている間に
みるみる雲がわいてきた。
富士山の両側から
雲のカーテンが閉じようとしていた。イメージ 4
 
急峻な八ツ峰の奥、
立山五竜以北は雲の中・・・イメージ 6
 
鹿島槍以南も時間の問題かな。イメージ 5
 
■9時15分
名残惜しいが下山しよう。
馬場島までの長丁場が待っている。
「あの道を下るのか・・・」
「登り以上にタイヘンダ」
「試練」の後半戦がはじまった。イメージ 7イメージ 11
 
別山ルートの黒い岩壁に、
たくさんの登山者が
へばりついているのが見えた。
まるでアリの行列のようだった。イメージ 12
 
早月小屋の赤い屋根がちっちゃく見える。
ほぼ一直線!
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■9時25分
分岐通過。
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雲量があっという間に増えた。
富士山たちの姿はもう見えない。
眺望のよい時間帯に山頂に立てて
本当に良かった!イメージ 15
 
ガイドブックには、
別山尾根を下りてしまわないように」
とあるけれど、
今日は視界良好なので迷うことはなかった。イメージ 16
 
■9時35分
カニのハサミ。下降開始!イメージ 18
 
下はまっしろ。イメージ 17
 
一度通った道。
でも、行きと帰りでは違う景色に見える。イメージ 19
 
■9時50分
シシ頭。
例の鉄杭に足をかけたところ。イメージ 20
 
クサリが途切れて、
ホッと一息。イメージ 21
 
ここのチングルマはもう綿毛。イメージ 22
 
■10時10分
標高2800m。
核心部を例えるならば、
ハシゴのない槍や奥穂の穂先が
ずっーと続くようなルートだった
早月コースでは
シシ頭やカニのハサミが有名だけど、
それ以外のクサリ場でも
スタンスに困ることが多々あったし、
むしろそちらの方が難しく感じた箇所もあった。
そして、
クサリなどの補助がついていない岩場には
また違った緊張感が漂っていた。イメージ 23
 
核心部が終わったとはいえ、
下りはコワイ。
足を滑らさないよう、気が張りっぱなし。イメージ 24
 
どんどんガスが濃くなってきた。イメージ 25
 
「雨は落ちてこないで・・・」
しばらくして、
登山道をライチョウの親子が横切るのが見えた。
イメージ 26
 
■11時00分
標高2600m通過。
 
■11時25分
木渡り?が見えてきた。
こちらから見るとなかなか造形深い道。
「すごいところに道を通したな」イメージ 27イメージ 32
 
■11時45分
標高2400m通過。イメージ 33
 
ザレた道も緊張する。イメージ 28
 
木々が高くなってきた。
もうすぐ小屋のはず・・・イメージ 34
 
■12時05分
朝、小屋を出発してから約7時間。
ようやく戻ってきました!
早月小屋に着くと真っ先に
冷えたコーラを購入!
「あーーー!生き返る!」
こんなにおいしいコーラはめったにない!!
軽く昼食をとり、荷物を回収・整理する。イメージ 29
 
■13時00分
すでにかなりのお疲れモード・・・
でも、馬場島までがんばろう。
あと約4時間・・・で下りれるかな?
Tシャツを半袖に着替え、
早月小屋を後にする。イメージ 30
 
■13時05分
丸山ピーク通過。急坂がはじまる。
足に疲労がたまってきていて、
踏ん張りがきかなくなっている。
焦らず、ゆっくり歩くしかない。
イメージ 31
 
■13時30分
サンショウウオの池通過。
 
■13時40分
標高2000m通過。イメージ 35
 
■14時00分
1920.7ピーク通過。
うだるような暑さに体が火照る。
風でも吹いてくれればいいのに。
風の通らない尾根歩きは
まだまだ続く…
 
■14時15分
やっと大木が出てきた。
木の根の高い段差に
辟易しながら下りていく。
日帰りの方たちに道を譲る場面が
ぐっと増えてきた。
「お先にどうぞ~!」
でも、
「なんでそんなに元気なんですか~!?」イメージ 36
 
■14時20分
標高1800m通過。
このあたりで撮った写真に写る
ダンナの顔はすっかり無表情・・・
きっと私も同じような顔をしているはず。
 
このあたりから頑張ることをやめた私。
西日が入り、登山道はかなり明るい。
どんなに遅くなっても暗くなる前に
馬場島に着くだろう。
時間は気にせず、滑って転ばないことだけに
細心の注意を払って一歩一歩、
さらにゆっくり歩いた。
 
■14時55分
標高1600m通過。
 
■15時10分
標高1400m。
切り株のイスがある休憩ポイント。
日陰がなくてとても暑いけれど、
腰をおろして休憩。
足を休めないと・・・イメージ 38
 
■15時20分
10分休んだくらいでは、
疲れはほとんど取れないが、出発!
 
■15時55分
標高1200m通過。
 
■16時15分
やっと一服杉。
「帰ってきたなー」と感じる。イメージ 37
 
■16時20分
やっと平坦な道があらわれた。
松尾平だ。
イメージ 39
 
■16時35分
標高1000mベンチ。
馬場島まであと1km!
あまりのしんどさにベンチで寝転んだ。
そして、虫にさされた。イメージ 40
 
■16時50分
休憩終了。
いよいよ最後の下り!
急な階段が続く。イメージ 41
 
■17時10分
足元ばかり見て歩いていたら、
ポーンっと、
いきなり登山口が視界にはいった。
思わず立ち止まり、
声にならない声が出た。イメージ 42
 
■17時12分
「試練と憧れ」1泊2日の剱岳
無事下山!
安堵と達成感が押し寄せた。
 
厳しい登り、
緊張の岩稜、
長くつらい下り・・・
早月尾根は、今まで登った山とは
比べものにならないくらい険しかった。
でも豊かな自然美を見せてもくれた。
 
この山を歩けた幸せを
かみしめずにはいられない!イメージ 43
 
■17時20分
駐車場への道すがら、
馬場島キャンプ場の炊事場で
手と顔を洗う。
ダンナは頭から水をかぶっていた。
水のありがたさが身にしみた。イメージ 44
 
■17時30分
汗だくで早くさっぱりしたかったけど、
馬場島荘の日帰り入浴の時間には
間に合わなかった。
食堂でスポーツドリンクを買って一気飲み。
ふもとの温泉へ移動しよう。
 
剱岳はぶ厚い雲の中だった。イメージ 45
 
下山後、最大級の筋肉痛がやってきた。
こうしてブログを書いている今も
筋肉痛がまだ癒えない。
私はまだ、「試練」の中だ・・・
 
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■今回のコースタイム
●1日目
【所要時間】約5時間35分
(休憩時間約25分+立ち休憩含む)
08:00 登山口
08:35 標高1000mベンチ
09:00 一服杉
09:30 標高1200m
10:10 標高1400m(休憩①)
10:50 標高1600m
11:30 標高1800m
12:00 1920.7mピーク
12:20 避難小屋跡地(休憩②)
12:35 標高2000m
13:30 丸山ピーク
13:35 早月小屋
 
●2日目
【所要時間】約12時間20分
(休憩時間約2時間5分+立ち休憩含む)
04:50 早月小屋
05:30 標高2400m
06:15 標高2600m(休憩①)
07:25 標高2800m
07:55 シシ頭
08:10 カニのハサミ
08:30 別山尾根分岐
08:40 剱岳山頂到着(休憩②)
09:15 下山開始
09:25 別山尾根分岐
09:35 カニのハサミ
09:50 シシ頭
10:10 標高2800m
11:00 標高2600m
11:45 標高2400m
12:05 早月小屋到着(休憩③)
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13:00 早月小屋出発
13:05 丸山ピーク
13:40 標高2000m
14:00 1920.7mピーク
14:20 標高1800m
14:55 標高1600m
15:10 標高1400m(休憩④)
15:55 標高1200m
16:15 一服杉
16:35 標高1000mベンチ(休憩⑤)
17:12 登山口
 
■コース上のトイレ
馬場島キャンプ場・早月小屋
 
■主な費用
馬場島荘前駐車場  無料
早月小屋
・1泊2食     10,000円/1人
・お茶・ジュース   500円/1本
・水500ml      400円/1本
・水2L        900円/1本
馬場島荘
・スポーツドリンク  200円/1本
・コーラ(160ml缶)  100円/1缶
 
■今日の温泉
アルプスの湯     610円/1人
・つるぎふれあい館
 (上市町保険福祉総合センター)内
・温泉の種類が豊富
・露天風呂が2種類もある
 (高濃度人工炭酸風呂と源泉かけ流し)
・脱衣所も洗い場も広々している
・610円でこの施設充実ぶりはすごすぎる!