◆2021年5月15日(土)/2日目
■5時00分
横尾を出発!
今日は涸沢に登り、一気に上高地まで下山する。
屏風岩が見えてきた。
と、ここでトラブル発生!
「あれ? ストックの先が、ない???」
「どこで落ちたんだーーーっ!?」
探しながら引き返すこと、約5分。
登山道の端で無事回収。
「往復約10分くらいか・・・
少しのロスですんで良かった・・・」
岩小屋跡を過ぎるとちらほら残雪ゾーンが。
でも量的にはほんのちょっとなので、
歩くにあたっては、何の問題もない。
屏風岩に目をやると、滝が何本かできていた。
久しぶりに見るダイナミックな風景。
■6時10分
本谷橋に着いた。
この橋を渡ると、季節は冬へと逆戻り。
渡る。この橋、けっこう揺れるんだね。
■6時30分
ここで今日初めて登山者と出会う。
実は、誰もいなくてちょっと心細かったんだ。
その方いわく、
「雪がくさっていてアイゼンはあんまり効かない
けれど、あった方がいいですよ!」とのこと。
アイゼンを装着して、再出発。
5月6日の雪崩により、沢沿いは通行不可。
夏道沿いに上がっていく。木を乗り越える場面も。
下の方に雪崩が見えた。
「ここでバランスを崩したら、あの雪崩まで
ピューと滑り落ちゃうな…」
めちゃくちゃ緊張しながら歩く。
沢全体が雪で埋め尽くされている。
歩いている時の発生だったら…と
想像するとゾッとする。
この雪崩、氷河みたい。
本谷出合い手前付近まで歩いたところで
「これで気温が上がってきたら、
下りがめっちゃこわくなるやん。
こんな道がずーっと続いて、さらに険しく
なるようなら戻った方がいいかも・・・」
と考えはじめた。
するとちょうどいいタイミングで、
奥穂に登って下りてきた人とすれ違い、
話をいろいろ聞かせていただいた。
「もう、すぐ、沢に出るよ」とのこと。
「アブナイのはこの先(沢ルート)よりも、
夏道沿いのルートの方だね」とも言っていた。
他にもザイテンの雪の様子や、
近くで発生した雪崩は雷のような音がしたこと、
穂先のクレバスに胸まで落ちたことも
話してくれました。涸沢から上は別次元!
■7時25分
話の通り、すぐに雪崩の迂回が終わり、
沢の上部に出た。
「ここからは気合いと根性で登るのみ!」
■7時45分
ヒュッテの屋根が見えてきた!
見えてからが長いと言うが・・・
思ったよりも大きくて(近づいていて)
ちょっと嬉しかった。
何より、この景色をみながら歩けるなんて、
最高ーー!!
雲ひとつない空の下、
奥穂が少しずつ近づいてくる。
このころになると、朝一で奥穂などのピークから
下りてきた人たちとすれ違うようになる。
ヒュッテの方が標識を立て直してくれています。
どうもありがとうございます。
ヒュッテ下。最後に急登が待っていました!
■8時20分
涸沢ヒュッテに到着。「ひぇ~ちかれた~~」
あれ?鯉がいない・・・!残念。
青空で泳ぐ姿を楽しみにしていたのにな。
テラスは貸し切り状態。
ぐるっと私たちを取り囲む穂高の山々を
独占してるみたい!
涸沢小屋にはこの季節限定のソフトクリームが
あるそうだけど、時間的に行けないなぁ。残念。
ダンナはノンアルビール、
私はホットカルピスを飲み終わり、
至福の休憩タイムもそろそろ終了。
テラスからテント場に向かう。
雪崩の跡。
奥穂をバックに、手乗り雪だるま⛄️
■9時35分
1時間なんて、あっという間。
名残惜しいけど、下山しよう。
明日も天気が良ければ、
横尾にもう1泊したのになぁ〜
そしたら、
涸沢でもっとゆっくりできたんだけどなぁ〜
天気ばかりは仕方ないね。
解ける雪を計算し、標識は深く立て直されていた。
「ここを登ってきたのかー」
ズボズボ、シャリシャリ、下りるのは超早い。
前穂の上に雲が湧きはじめた。
先に見え出した2本ルート。
同じところに出るので、
下を利用した方がアップダウンが少ない。
この先からが夏道沿いのルート。
往路で下のルートを歩いてた時のこと。
頭上後方で響いた雷のような音に
反射的に振り返ると、(岩が割れる音だった)
岩がものすごい勢いで落ちてくるのが目に映った。
岩はついさっきまで歩いていた登山道を突っ切り、
沢まで転がっていった。
そして、下山の時もこのあたりで、
例の雷音と共に岩が雪を従えて落ちていくのを
2~3回見ることになった。
ただ、沢を挟んだ向かいの山肌でのこと
だったので、登山者が影響を受ける心配はなく、
ただただ荒々しい雪解けを眺めていた。
緊張が連続するトラバースゾーンに突入。
標高も低くなり、気温も上がり、
足元はかなり緩んできています。
トラバースとトラバースのつなぎの部分、
斜めや真下に下るルートで緊張MAX。
焦らず、一歩一歩、かき氷の山を下りる。
今日は土曜日。
朝イチで上高地に入った人とのすれ違いが
増えてきた。
■10時50分
本谷橋に無事到着。休憩も兼ねてアイゼンを外す。
■11時00分
本谷橋を出発。「いぇーーーい!」
屏風岩を回り込んだら横尾やね!
往路では乾いていた登山道がぬかるんでいた。
すっかり平坦。のどかな景色。
■12時00分
横尾に戻る。「いぇーーーい!」
私たちのテントだけがポツン。
■13時00分
撤収完了。思ったより時間かかっちゃった。
■13時10分
「今度ここに来る時は、槍ヶ岳かな?」
なんて思いながら、横尾を出発。
さあ、最終バス(16時45分)までに戻るぞー。
帰りは車道を歩き、
土砂崩れポイントをちゃんと迂回した。
ニリンソウロードは日差しを浴びて、
昨日よりも数倍きれい。
ニリンソウ目当てのカメラマンも多い。
■14時00分
徳澤園でエネルギーチャージ!
バスの時間に焦るのはイヤなのでピザは諦める。
■14時15分
徳澤園でテント泊もいいだろうなぁ。
緑のテントサイトを眺めながら、発つ。
■15時00分
明神では10分休憩。
ここまで来れば、バスの時間も一安心。
■15時45分
小梨平を通過。どんどん観光客が増えてくる。
■15時50分
河童橋が見えてきた!
「あの吊り尾根の向こうから戻ってきたかー」
「よく歩いたもんだ」
予報通り天気は下り坂。雲量が増えたなぁ。
快晴の時間帯に涸沢に上がれて本当に良かった!
感謝、感謝!!
■16時05分
15分のバスのつもりが、臨時バスが出ていて
10分早く上高地を後にする。
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【涸沢カール①】ご褒美は残雪まとう白銀の穂高(上高地→横尾・槍見台) - じぶんの一歩
秋の涸沢カールはこちらで ↓
■今回のコースタイム
●1日目
●上高地~横尾
【所要時間】約3時間
(休憩時間 約30分含む)
09:30 河童橋
09:35 小梨平
10:15 明神(休憩①)
10:35 明神出発
11:25 徳澤園(休憩②)
11:35 徳澤園出発
12:30 横尾
●横尾~槍見台
【所要時間】約1時間05分
(休憩時間 約15分含む)
14:25 横尾
14:50 槍見台(休憩)
15:05 槍見台出発
15:30 横尾
●2日目
●横尾~涸沢
【所要時間】約7時間
(休憩時間 1時間45分含む)
05:00 横尾(10分のロスタイムあり)
06:10 本谷橋(休憩①)
06:30 本谷橋出発
08:20 涸沢ヒュッテ(休憩②)
09:35 涸沢ヒュッテ出発
10:50 本谷橋(休憩③)
11:00 本谷橋出発
12:00 横尾(テント撤収)
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●横尾~上高地
【所要時間】約2時間40分
(休憩時間 約25分含む)
13:10 横尾
14:00 徳澤園(休憩④)
14:15 徳澤園出発
15:00 明神(休憩⑤)
15:10 明神出発
15:50 河童橋
■コース上のトイレ
上高地、小梨平、明神、徳澤園、横尾、涸沢
■主な費用
沢渡駐車場 700円/1日
(往復で購入すると2400円/1人)
横尾テント場 2000円/1泊/1人
横尾山荘
・山菜うどん 800円
・カレー 1000円
・ジュース350ml缶 250円
・ジュース500mlペット 300円
涸沢ヒュッテ
・ノンアルビール 400円
・ホットカルピス 300円