じぶんの一歩

じぶんの一歩

山のぼりと旅。写真たくさん!アルバム日記

【涸沢カール②】ご褒美は残雪まとう白銀の穂高(横尾→涸沢→上高地)

◆2021年5月15日(土)/2日目

■5時00分

横尾を出発!

今日は涸沢に登り、一気に上高地まで下山する。

f:id:Westyumi:20210518172607j:plain

 

屏風岩が見えてきた。

f:id:Westyumi:20210518172740j:plain

 

と、ここでトラブル発生!

「あれ? ストックの先が、ない???」

「どこで落ちたんだーーーっ!?」

探しながら引き返すこと、約5分。

登山道の端で無事回収。

「往復約10分くらいか・・・

少しのロスですんで良かった・・・」

 

岩小屋跡を過ぎるとちらほら残雪ゾーンが。

でも量的にはほんのちょっとなので、

歩くにあたっては、何の問題もない。

f:id:Westyumi:20210518173006j:plain

 

屏風岩に目をやると、滝が何本かできていた。

久しぶりに見るダイナミックな風景。

f:id:Westyumi:20210518173300j:plain

 

■6時10分

本谷橋に着いた。

この橋を渡ると、季節は冬へと逆戻り。

f:id:Westyumi:20210518173433j:plain

 

渡る。この橋、けっこう揺れるんだね。

f:id:Westyumi:20210518173716j:plain

 

■6時30分

ここで今日初めて登山者と出会う。

実は、誰もいなくてちょっと心細かったんだ。

その方いわく、

「雪がくさっていてアイゼンはあんまり効かない

けれど、あった方がいいですよ!」とのこと。

アイゼンを装着して、再出発。

f:id:Westyumi:20210518173956j:plain

 

5月6日の雪崩により、沢沿いは通行不可。

夏道沿いに上がっていく。木を乗り越える場面も。

f:id:Westyumi:20210518174107j:plain

 

下の方に雪崩が見えた。

「ここでバランスを崩したら、あの雪崩まで

ピューと滑り落ちゃうな…」

めちゃくちゃ緊張しながら歩く。

f:id:Westyumi:20210518174205j:plain

 

沢全体が雪で埋め尽くされている。

歩いている時の発生だったら…と

想像するとゾッとする。

f:id:Westyumi:20210518174414j:plain

 

この雪崩、氷河みたい。

f:id:Westyumi:20210518174626j:plain

 

本谷出合い手前付近まで歩いたところで

「これで気温が上がってきたら、

下りがめっちゃこわくなるやん。

こんな道がずーっと続いて、さらに険しく

なるようなら戻った方がいいかも・・・」

と考えはじめた。

 

するとちょうどいいタイミングで、

奥穂に登って下りてきた人とすれ違い、

話をいろいろ聞かせていただいた。

「もう、すぐ、沢に出るよ」とのこと。

「アブナイのはこの先(沢ルート)よりも、

夏道沿いのルートの方だね」とも言っていた。

他にもザイテンの雪の様子や、

近くで発生した雪崩は雷のような音がしたこと、

穂先のクレバスに胸まで落ちたことも

話してくれました。涸沢から上は別次元!

 

■7時25分

話の通り、すぐに雪崩の迂回が終わり、

沢の上部に出た。

「ここからは気合いと根性で登るのみ!」

f:id:Westyumi:20210518174802j:plain

 

■7時45分

ヒュッテの屋根が見えてきた!

見えてからが長いと言うが・・・

思ったよりも大きくて(近づいていて)

ちょっと嬉しかった。

何より、この景色をみながら歩けるなんて、

最高ーー!!

f:id:Westyumi:20210518175304j:plain

 

雲ひとつない空の下、

奥穂が少しずつ近づいてくる。

このころになると、朝一で奥穂などのピークから

下りてきた人たちとすれ違うようになる。

f:id:Westyumi:20210518175615j:plain

 

ヒュッテの方が標識を立て直してくれています。

どうもありがとうございます。

f:id:Westyumi:20210518175654j:plain

 

ヒュッテ下。最後に急登が待っていました!

f:id:Westyumi:20210518175808j:plain

 

■8時20分

涸沢ヒュッテに到着。「ひぇ~ちかれた~~」

f:id:Westyumi:20210518175855j:plain

f:id:Westyumi:20210518175934j:plain

 

あれ?鯉がいない・・・!残念。

青空で泳ぐ姿を楽しみにしていたのにな。

f:id:Westyumi:20210518180259j:plain

 

テラスは貸し切り状態。

ぐるっと私たちを取り囲む穂高の山々を

独占してるみたい!

f:id:Westyumi:20210518180857j:plain

 

涸沢小屋にはこの季節限定のソフトクリームが

あるそうだけど、時間的に行けないなぁ。残念。

f:id:Westyumi:20210518180939j:plain

f:id:Westyumi:20210518180737j:plain

 

ダンナはノンアルビール、

私はホットカルピスを飲み終わり、

至福の休憩タイムもそろそろ終了。

f:id:Westyumi:20210518181114j:plain

テラスからテント場に向かう。

f:id:Westyumi:20210518181026j:plain

 

雪崩の跡。

f:id:Westyumi:20210518181334j:plain

 

奥穂をバックに、手乗り雪だるま⛄️

f:id:Westyumi:20210518181504j:plain

 

■9時35分
1時間なんて、あっという間。

名残惜しいけど、下山しよう。

明日も天気が良ければ、

横尾にもう1泊したのになぁ〜

そしたら、

涸沢でもっとゆっくりできたんだけどなぁ〜

天気ばかりは仕方ないね。

 

解ける雪を計算し、標識は深く立て直されていた。

f:id:Westyumi:20210518182129j:plain

 

「ここを登ってきたのかー」

f:id:Westyumi:20210518181626j:plain

 

ズボズボ、シャリシャリ、下りるのは超早い。

f:id:Westyumi:20210518181827j:plain

f:id:Westyumi:20210518181912j:plain

 

前穂の上に雲が湧きはじめた。

f:id:Westyumi:20210518182034j:plain

 

先に見え出した2本ルート。

同じところに出るので、

下を利用した方がアップダウンが少ない。

この先からが夏道沿いのルート。

f:id:Westyumi:20210518182230j:plain

 

往路で下のルートを歩いてた時のこと。

頭上後方で響いた雷のような音に

反射的に振り返ると、(岩が割れる音だった)

岩がものすごい勢いで落ちてくるのが目に映った。

岩はついさっきまで歩いていた登山道を突っ切り、

沢まで転がっていった。

 

そして、下山の時もこのあたりで、

例の雷音と共に岩が雪を従えて落ちていくのを

2~3回見ることになった。

ただ、沢を挟んだ向かいの山肌でのこと

だったので、登山者が影響を受ける心配はなく、

ただただ荒々しい雪解けを眺めていた。

 

緊張が連続するトラバースゾーンに突入。

標高も低くなり、気温も上がり、

足元はかなり緩んできています。

f:id:Westyumi:20210518212453j:plain

 

トラバースとトラバースのつなぎの部分、

斜めや真下に下るルートで緊張MAX。

焦らず、一歩一歩、かき氷の山を下りる。

f:id:Westyumi:20210518212837j:plain

 

今日は土曜日。

朝イチで上高地に入った人とのすれ違いが

増えてきた。

f:id:Westyumi:20210518212655j:plain

 

■10時50分

本谷橋に無事到着。休憩も兼ねてアイゼンを外す。

f:id:Westyumi:20210518212856j:plain

 

■11時00分

本谷橋を出発。「いぇーーーい!」

f:id:Westyumi:20210518213042j:plain

 

屏風岩を回り込んだら横尾やね!

f:id:Westyumi:20210518234029j:plain

 

往路では乾いていた登山道がぬかるんでいた。

f:id:Westyumi:20210518234052j:plain

 

すっかり平坦。のどかな景色。

f:id:Westyumi:20210518234113j:plain

 

■12時00分

横尾に戻る。「いぇーーーい!」

f:id:Westyumi:20210518234140j:plain

 

私たちのテントだけがポツン。

f:id:Westyumi:20210518234315j:plain

 

■13時00分

撤収完了。思ったより時間かかっちゃった。

 

■13時10分

「今度ここに来る時は、槍ヶ岳かな?」

なんて思いながら、横尾を出発。

さあ、最終バス(16時45分)までに戻るぞー。

帰りは車道を歩き、

土砂崩れポイントをちゃんと迂回した。

f:id:Westyumi:20210518234425j:plain

 

ニリンソウロードは日差しを浴びて、

昨日よりも数倍きれい。

ニリンソウ目当てのカメラマンも多い。

f:id:Westyumi:20210518234538j:plain

f:id:Westyumi:20210518234554j:plain

 

■14時00分

徳澤園でエネルギーチャージ!

バスの時間に焦るのはイヤなのでピザは諦める。

f:id:Westyumi:20210518234625j:plain

 

■14時15分

徳澤園でテント泊もいいだろうなぁ。

緑のテントサイトを眺めながら、発つ。

f:id:Westyumi:20210518234759j:plain

 

■15時00分

明神では10分休憩。

ここまで来れば、バスの時間も一安心。

f:id:Westyumi:20210518235039j:plain

 

■15時45分

小梨平を通過。どんどん観光客が増えてくる。

f:id:Westyumi:20210518235146j:plain

 

■15時50分

河童橋が見えてきた!

f:id:Westyumi:20210518235336j:plain

f:id:Westyumi:20210518235354j:plain

 

「あの吊り尾根の向こうから戻ってきたかー」

「よく歩いたもんだ」

予報通り天気は下り坂。雲量が増えたなぁ。

快晴の時間帯に涸沢に上がれて本当に良かった!

感謝、感謝!!

f:id:Westyumi:20210518235440j:plain

 

■16時05分

15分のバスのつもりが、臨時バスが出ていて

10分早く上高地を後にする。

f:id:Westyumi:20210518235605j:plain

 

ひとつ前の記事へ→

【涸沢カール①】ご褒美は残雪まとう白銀の穂高(上高地→横尾・槍見台) - じぶんの一歩

 

秋の涸沢カールはこちらで ↓

jibunnoippo.hateblo.jp

f:id:Westyumi:20210426184304p:plain

 

■今回のコースタイム

●1日目

上高地~横尾

 【所要時間】約3時間

(休憩時間 約30分含む)

09:30 河童橋

09:35 小梨平

10:15 明神(休憩①)

10:35 明神出発

11:25 徳澤園(休憩②)

11:35 徳澤園出発

12:30 横尾

 

●横尾~槍見台

 【所要時間】約1時間05分

(休憩時間 約15分含む)

14:25 横尾

14:50 槍見台(休憩)

15:05 槍見台出発

15:30 横尾

 

●2日目

●横尾~涸沢

【所要時間】約7時間

(休憩時間 1時間45分含む)

05:00 横尾(10分のロスタイムあり)

06:10 本谷橋(休憩①)

06:30 本谷橋出発

08:20 涸沢ヒュッテ(休憩②)

09:35 涸沢ヒュッテ出発

10:50 本谷橋(休憩③)

11:00 本谷橋出発

12:00 横尾(テント撤収)

--------------------------------

●横尾~上高地

【所要時間】約2時間40分

(休憩時間 約25分含む)

13:10 横尾

14:00 徳澤園(休憩④)

14:15 徳澤園出発

15:00 明神(休憩⑤)

15:10 明神出発

15:50 河童橋

 

■コース上のトイレ

上高地、小梨平、明神、徳澤園、横尾、涸沢

 

■主な費用

沢渡駐車場        700円/1日

上高地シャトルバス  1300円/1人

(往復で購入すると2400円/1人)

横尾テント場                2000円/1泊/1人

横尾山荘

・山菜うどん       800円

・カレー          1000円

・ジュース350ml缶   250円

・ジュース500mlペット 300円

涸沢ヒュッテ

・ノンアルビール    400円

・ホットカルピス    300円